適当にインターネット広告を打つと、収益が上がらない理由
ウエブから収益を得るには3つの方法しかありません。- SNS:SNSで自社サービスを拡散して認知を狙う。SNSに向かない投稿を続けるとフォロワーの心証を悪くする
- SEO:上位表示させ、検索からの自然流入から成約を狙う。評価を得るまでの時間が必要
- PPC広告:広告費を払って時短・上位表示できる。過当競争で費用が高じ収益化が難化傾向。
3C分析とは、「売り込まずして勝手に売れて行く仕組みつくり」
3C分析の3Cは以下の3つからなっており、3つを良く分析することで自社商品が「売り込まずして勝手に売れて行く」という仕組みをつくるために行います。- customer(顧客)
- competitor(競合)
- company(自社)
インターネット広告における3C分析の手順とやり方
3C分析は事実の収集である
3C分析でやることは「事実の収集」で、やり方や順序があります。 これを踏み外した状態でインターネット広告を打てば、ほとんど反応が取れず収益も上がらなくなってしまうケースもあります。 まずは順序から3C分析を見て行きましょう。3C分析の順序
「3つのC」からなる3C分析は必ず下記の順に行います。- 市場分析 customer
- 競合分析 competitor
- 自己分析 company
市場分析
商品やサービスをインターネット上で販売しようとするとき、どんな人がそれを必要としているのかを調べて行く作業が3C分析における市場分析です。 まずは以下の4つを見て行きたいと思います。- 市場規模
- 成長性
- 顧客ニーズ
- 消費行動
市場規模はどのくらい?
市場規模とは、ニーズを意味します。 インターネット広告を打つ前に商品やサービスに興味がある人、欲しがっている人がどのくらいいるか?を把握すれば、広告費をかけるだけの案件かそうでないかが分かります。 市場規模を調べるときに最も簡単に出せるのは、「業界最大大手の売上とそのシェア率」から算出するという方法です。 国内の市場の種類は約230あり、1兆円を超えるマーケットは50個ほど。 市場規模は大きければ大きい程ニーズが高いと考えられますので、できるだけ大きなマーケットを狙うのがよいとされるんですね。 ECサイトで「出稿するに十分なニーズはあるか?」といった限られた視点で分析するときは、ECサイト運営者なら誰もが知るグーグルキーワードプランナーを使って市場規模を把握してみましょう。 グーグルキーワードプランナー検索ボリューム ここでは以下3つのキーワードの月間ボリュームを調べてみました。- インターネット回線:8000
- SIMカード:41000
- VOD:12000
成長性はある?
つぎに商品やサービスの概要となる市場に将来性があるのかを調べます。 市場の未来予測をしてみるんですね。 ここではグーグルトレンドという無料のツールを使ってみます。 グーグルトレンド グーグルトレンドはインターネットの検索ボリューム(=ニーズ)が数年にわたってわかります。 さきほど月間検索ボリュームで調べた3つのキーワードについての成長性について検証していきましょう。 「インターネット回線」について調べると、下記のように波はあるものの2014年からゆるやかな右肩あがりの推移です。 ※左横に記載されている0~100の数字はキーワードの人気指数であり、実際の検索ボリュームではありません。 またスマホのインターネット関連のキーワードで「SIM」についても調べてみました。下記の通りゆるやかな右肩上がりです。 もう少しわかりやすい右肩あがりのトレンドとして、インターネットで動画を見るVOD(VODサービス)について見てみたいと思います。 VODは下記のようにわかりやすく右肩上がりのトレンドになっています。 市場の将来性について限定していえば、これらの契約を促進するようなインターネット広告は問題はないと考えられます。※実際は、インターネット回線、SIMカード、VOD案件のいずれも報酬額などを加味してインターネット広告を検討し、費用対効果が見込めるモノを選ぶべきです。 ここではインターネット広告の案件の選び方については割愛しますが、アフィリエイトのように1件あたりの固定報酬が決まっているようなケースでは、2000円以上のモノを選ばないと赤字になる可能性もあります。
3つの例のように「右肩上がり傾向」であり、「月間検索ボリューム」も相当数あればひとまず問題はありません。 もし右肩下がり傾向のグラフが出たのであれば、市場自体小規模になりつつある状況ですので、この場合はインターネット広告の出稿を検討しなおす必要があります。 顧客のニーズはどこにある?
つぎに市場全体における顧客ニーズのトレンド傾向について調査します。 ここでは経済情報やマーケティングなど硬い専門情報サイトなどを調査してみましょう。 3C分析で具体的にこれらの情報サイトを活用する方法としては、以下がおすすめです。「サービス名 + 市場動向分析」などと言ったキーワードで検索 ↓ 優良な経済・市場分析を行う専門サイトが上位に挙がっていればそれを参考にさせてもらう
これらの情報源は顧客のニーズを分析している場合が多く、3C分析に有用な情報が掲載されています。 マーケティングの専門情報サイトが配信している最新情報を元にインターネット広告の骨組みを形成すれば、大きくずれ込まずに済みますので、閲覧させてもらわない手はありません。 またそれら以外に顧客ニーズをつかむためにおすすめな情報源を挙げておきます。 - 商品やサービスのランディングページ
- 競合サイト
- ヤフー知恵袋・教えてgoo
- 口コミサイト
- 雑誌(kindleや楽天コボなども含む)
熊谷ヒカル
私は女性誌がたくさん置かれているカフェに定期的に通い、多くの女性誌の見出しを参考にさせてもらってます。立ち読みは疲れるしメモが取れないですが、カフェではいろんな雑誌が一気読みできますしね^^
顧客はこれまでどんな消費行動を行ったか?
商品やサービスを手にするまでに、顧客がどんな消費行動を取ったのかを理解すれば、「購入の動機を知る」というセールスの決め手になる部分を掌握できたも同様です。 例えば先程挙げたインターネット回線の例でまたこれを考えてみましょう。 前述したヤフー知恵袋でインターネットの表示速度の遅さに困っている人が「早く表示させるにはどうすればいいのか?」質問しています。 知恵袋で回答する人は同じような悩みの経験者か、プロまたはセミプロの人が多く、「どのような消費行動をしたのか?」が書かれていると言ってもいい書き込みサイトです。 つまりある状況や悩み課題でとる消費行動の傾向がつかめることになります。 ある商品やサービスを利用するまでに何らかの過程があってモノやサービスが購入され、何がネックだったのか?何が購入の決め手になったのかが伺い知れるので「顧客ニーズの調査」と一緒に掴んでおくとよいと思います。競合分析
競合分析をはじめる前に、初心者なら誰でも一度は考える競合の考え方をシェアしておきたいと思います。 「ライバルがたくさんいると稼ぎずらいだろう、逆だったらいいのではないか?」と思いがちですが、以下のように言えます。- 競合がいない市場:その市場自体ニーズが少ないか、ネット経由以外の方法で購入されている
- 競合が参入している市場:市場に活気があり、広告費が使われるほど儲かっている
競合のシェア
①販売会社の商品を売ろうとしているECサイト運営者 販売会社の1商品を売ろうとしているECサイトの場合、予定している販売商品と、その商品の競合となる販売会社のシェアについて調べます。 市場全体の売上ならまだしも、そのシェア率が出されているケースはそれほど多くはないと思いますので、そうした場合は売上金額や販売数などを目安にして競合のシェアを把握すると良いでしょう。 販売会社の商品を売ろうとしているECサイト運営者は扱う商品やサービスについて、そして競合を調査したうえで、自社が優位に立てる戦略は何かを探って行きます。 「自社から購入するメリット」を打ち出せるようにするのがここでの目的になります。 ②自社が販売会社の場合 自社が販売会社の場合、取引先・業界にいるからこそ得られる情報があり、①の競合調査よりかなり突っ込んだ内容までできるはずです。 以下を参考にして競合を知り、自社のインターネット広告にとって優位性を打ち出せるようにしていきます。競合の特徴や戦略
まずは競合サイト(ランディングページを含む)を隅から隅までじっくり見て、その特徴や戦略を掴みます。- 誰をターゲットにしているのか
- どんな言葉をキャッチコピーにしているのか(トレンドを意識しているモノなのか)
- 使用している画像はどんな傾向か?(カジュアル・高級など)
- 切り口
- 長所や弱点
業界における立ち位置
業界において競合はどんな立ち位置を取っているのかを把握するのは、言わずもがな自社の立ち位置を決める重要なポイントです。 ここで注目されやすい「一番」について、よく利用される立ち位置に関するフレーズを挙げてみます。- 業界シェア率NO1
- 顧客満足度2年連続NO1
競合が競合に取っている措置
競合が競合に対して取っている措置を知るのは、「競合が長所と弱点を認識して、そこからどのような戦略を打ったのか?」を知りうる重要なポイントとなり、自社の競合に対する対抗策として有用な情報源となります。 これは競合のウエブサイト、競合が考えているライバルのウエブサイトを比較するとわかりやすいでしょう。 以下のような2つの立ち位置に関するフレーズを使っている競合2社があるならば、それは競合への対抗策であり、見込み客や既存顧客に対する「自社のスタンス」を打ち出した戦略と取れます。- 業界シェア率NO1 (満足度は劣るけれどシェア率はダントツ)
- 顧客満足度2年連続NO1 (業界のシェアでNO1ではないけれど満足度では負けない)